Happy Mother's Day~ケルトのホイッスルで“となりのトトロ”第4弾「おかあさん」公開!!

~『となりのトトロ』公開30周年記念・第4弾~
2018年5月13日の“母の日”にあわせて、「おかあさん」(『となりのトトロ』イメージソング集より)をカバー演奏しました。

久石譲さんならではの、優しくあたたかなメロディーが美しい名曲です。

原曲は、『となりのトトロ・イメージソング集』に収録されていますが、映画本編では、サツキとメイがお父さんと一緒に、お母さんの病院へお見舞いに行った帰り道、自転車に乗っているシーンでかかっていました。

編曲の際も、かなり“久石さん風”な感じを意識してアレンジしました。(特に80年代後半の)
ぜひ、お聴きください!


「おかあさん」
作曲:久石譲
編曲:アシタツ
ヒーリング・ホイッスル&キーボード演奏:アシタツ


テーマ : 演奏してみた
ジャンル : 音楽

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ケルトのホイッスルで奏でる“となりのトトロ”の世界・第3弾「オバケやしき!」公開!!

『となりのトトロ』公開30周年記念としまして、『トトロ』の音楽をティン・ホイッスルで演奏するプロジェクト。

第1弾「さんぽ」、第2弾「風のとおり道」(アコースティック・バージョン)に続きまして、第3弾「オバケやしき!」を公開しました。

この曲は、サウンドトラックに収録されている曲で、映画の冒頭の引っ越しシーンで、引っ越し先に着いて坂道をかけ上り、ボロ屋敷を初めて見て、周りを駆け回るメイとサツキのシーンで流れる曲です。

この当時(1988年)の久石譲さんの作風特有の、ミニマル・ミュージックの要素に愛らしいメロディーラインを含ませた音楽が、素晴らしい一曲です。

編曲にあたっては、できる限り原曲に忠実にしつつ、ホイッスルの音色が存分に活きるようなアレンジに仕上げました。
ぜひ、映画のシーンを思い出しながら、聴いていただけると嬉しいです!


「オバケやしき!」(『となりのトトロ』サウンドトラックより)
作曲・原編曲:久石譲
編曲:アシタツ
ヒーリング・ホイッスル&キーボード演奏:アシタツ

テーマ : 演奏してみた
ジャンル : 音楽

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風のとおり道(『となりのトトロ』より)【ヒーリング・ホイッスル&マンドリン デュオ“アシタツ&BunKan”演奏】公開!!

ヒーリング・ホイッスル&マンドリン デュオ“アシタツ&BunKan”による、「風のとおり道」(宮崎駿監督作品作品『となりのトトロ』より)を公開いたしました。

映画『となりのトトロ』のサブ・テーマとして、とても抒情的で美しい旋律の曲です。
今回は、ティン・ホイッスルとマンドリンの、アコースティック・バージョンでの演奏です。

ちょうど今時分、新緑の季節にぴったりの曲ですね!
ぜひ、お聴きください!


「風のとおり道」(『となりのトトロ』より)
作曲:久石譲
編曲:アシタツ
演奏:アシタツ&BunKan



※同曲のシンセサイザー伴奏バージョンも制作予定。こちらでは原曲のアレンジに近い作品にしようと考えております。ご期待ください!

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アシタツ&BunKan演奏『テルーの唄』(『ゲド戦記』より)公開!!ケルトのホイッスル&マンドリンのデュオによるアコースティック・バージョン!

ヒーリング・ホイッスル&マンドリン デュオ“アシタツ&BunKan”による、「テルーの唄」(スタジオジブリ作品『ゲド戦記』より)を公開いたしました。

以前、公開しましたシンセサイザー伴奏版(https://www.youtube.com/watch?v=3adLQt47kco)とは、また違ったアレンジによる、アコースティックな響きによる、新録音です。

ティン・ホイッスルとマンドリンの演奏による、美しく抒情的なメロディーをお楽しみください!


「テルーの唄」
作曲:谷山浩子
編曲:アシタツ
演奏:アシタツ&BunKan

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Ashitatsu's Album World Release Information 『希望のコラール』&『まほろばの空』世界6か国で配信リリース!

My mini album"The chorale of the hope" and first album "The Sky Of Mahoroba" are released in 6 countries of the world.
Now on sale at Amazon digital music.
Please check it!

アシタツ・ミニアルバム『希望のコラール』および、1stアルバム『まほろばの空』が、世界6か国のアマゾンで配信リリースされました。
下記、各国のアマゾンへのリンクです。

Amazon USA(アメリカ)
Amazon UK(イギリス)
Amazon France(フランス)
Amazon Germany(ドイツ)
Amazon Italy(イタリア)
Amazon Spain (スペイン)

日本のアマゾンでも、配信中です。
Amazon Japan(日本)
『希望のコラール』
『まほろばの空』

宗次郎アルバム第24作『古~いにしえみち~道』レビュー

宗次郎オリジナルアルバム第24作
『古~いにしえみち~道』
※タイトルをクリックすると、Amazonの商品ページに飛びます

平城遷都1300年を迎えた奈良大和路をモチーフに、仏教や“和”の美しさをテーマに描いた傑作。
和風モチーフのアルバムの最高傑作。

発売日:2010.9.1(販売元:ユニバーサルミュージック/発売元:風音工房)

プロデュース:宗次郎
作曲:宗次郎(except 10)
編曲:蓮沼健介(except 8)


<レビュー>
①いにしえ~万葉のこころ~
 イントロのベル系の音のミニマル風フレーズが印象的。そのフレーズにのって、オカリナが、名曲「故郷の原風景」を彷彿とさせるような、優美で日本的な素晴らしいメロディーを奏でていく。
 冒頭から、宗次郎さんの持つ“和”のメロディーを凝縮したような、美しさをたたえた名曲で始まるこのアルバム。聴く者の心を、一気に古の時代の大和の国へと誘うような、魅力にあふれている。
 和風宗次郎作品の最高傑作アルバムの冒頭にふさわしい、抒情的な良曲。

②古~いにしえみち~道
 優美な1曲目から、うって変わって、2曲目「古~いにしえみち~道」では壮麗で雄大なサウンドを堪能できる。
 アルバム・タイトルにもなっているこの曲では、二胡古箏揚琴で中国のゲスト・ミュージシャンも参加し、悠久のアジアと日本の美を感じさせる曲調となっている。
 まさに、中国から海を越え、仏教など様々な文化が、シルクロードの終着点・奈良の地にもたらされた歴史を感じさせる、スケール感のある作品である。
 前述の民族楽器を使ったサウンドの他、パーカッションも非常に効果的に配されている。アレンジも秀逸で、アジアン・テイストなニューエイジ・ミュージックとして、第一級の傑作。

③KAN-NON~観音~
 奈良・斑鳩中宮寺国宝、如意輪観音像(弥勒菩薩半跏像)から受けた感銘をもとに、宗次郎さんが作曲された美しい曲。
 静かな3拍子系のメロディーで、内省的・瞑想的な感覚に包まれている。静かに自分を見つめ直してみたい時などに、ぴったりの曲調。
 実際に、中宮寺の観音像を拝観したことがあるのだが、優美なアルカイック・スマイルで知られる飛鳥時代の仏像の前にたたずんだ時の感覚を、この曲は見事に呼び覚ましてくれる。
 きっと宗次郎さんも、時を越えて、人々に微笑みかけてきた仏像のお姿を思い浮かべながら、このメロディーを作られたことだろう。

④炎~求道~
・読経:日蓮宗聲明師会連合会
 比叡山延暦寺千日回峰行で知られる、高僧・酒井雄哉大阿闍梨をモチーフにした作品。
 酒井大阿闍梨関連の曲と言えば、アルバム『FOREST』名曲「道」が挙げられるが、こちらは南里高世さん作曲の作品だったので、宗次郎さんご自身の、酒井大阿闍梨への思いをもとに作られた曲としては、この「炎~求道~」ということになる。
 宗次郎さんの演奏力・作曲力は、『FOREST』の頃よりも遥かに円熟しており、「道」に比べて、この曲はダイナミックさがあり、圧倒的な力がみなぎる大傑作となっている。(楽曲クオリティーは「道」を越えていると感じる)
 読経を取り入れたアレンジもユニークで素晴らしく、あたかも護摩行の炎が、メラメラと燃え上がっているような光景が目に浮かんでくる。
 4/4拍子と6/8拍子が交互に現れるメロディーラインも秀逸。
 3曲目が観音像だとすると、この4曲目は不動明王蔵王権現のようなイメージ。聴いているとパワーが湧いてくる力強い曲。

⑤回想~心のふるさとへ続く道~
 3拍子系の流れるようなメロディーラインが美しい。
 旋律自体は、宗次郎さんの作品でよくあるタイプのメロディーラインだが、徐々に盛り上がって行く展開が見事。この曲を聴くと、吉野や高野山といった山中の巡礼道を、黙々と僧が歩んでいるような、そんな光景をイメージする。
 ストリングスのピチカートをベース音にしたアレンジが、曲調にとてもマッチしている。

⑥浄土の庭
 タイトル通り、枯山水鹿おどしといった日本庭園をイメージできる作品。静寂感漂う美しいメロディーは、まさに侘び寂びの世界を感じさせる。
 オカリナ・ソプラノ管の澄んだ音色とともに、印象的な民族楽器の音色が登場するが、これは中国の古箏と揚琴。
 オカリナの音色とも、とてもよくマッチしており、東洋の美を感じさせる音世界が構築されている。

⑦天青草原
 シンセによる印象的なアルペジオと、独特な躍動感があふれるアレンジが素晴らしい。
 この曲の前後の曲が“静”のイメージなので、「天青草原」の持つ“動”の部分が良い対比を生み出している。
 メロディーも和風ながら、さわやかな印象で、天を翔ける風や雲をイメージさせる。

⑧慈悲のこころ
 オカリナ・ソロの曲。
 オカリナ・ソプラノ管による独奏曲だが、雅楽の旋律を彷彿とさせるような、ゆったりとした高音のメロディーが朗々と響く秀作。
 単音にもかかわらず、深みを感じさせるオカリナの音色と演奏は、まさに宗次郎さんの真骨頂と言ったところ。
 冬の凛とした空気が漂う山奥の古寺(例えば室生寺のような)で、このサウンドが流れてきたら、間違いなく鳥肌もの、大いに感動するだろう。目を閉じて、そんな山寺の風景をイメージしながら聴くのも、味わい深い曲である。

⑨巡礼
 シンセサイザーによる幻想的な雰囲気のイントロに続いて、3拍子系の力強い、印象的なメロディーがオカリナによって奏でられていく。
 アレンジも、このアルバムで唯一ドラムの音が入った曲であり、巡礼の道を歩む人々の精神の力強さを、見事に表現している。
 このまま、テレビのドキュメンタリー番組(例えば寺院や遍路などをテーマに扱った)のテーマ音楽としても使えそうなくらいに、印象深く高いクオリティーの作品となっている。
 コンサートではあまり演奏されることがない曲だが、ぜひもっと取り上げてほしいと思う。

⑩さくらさくら
 このアルバムで唯一のカバー曲。言わずと知れた日本の古謡が原曲だが、“和”の美しさをテーマにしたこのアルバムの締めくくりに、この曲を配した構成は見事である。
 日本の心を具現化したかのような美を誇る、桜の花。
 奈良の地に都があった古より、日本人に愛され続けてきた桜。その美しい花を描いたこの曲に耳を傾けていると、桜吹雪が舞う光景が目に浮かんでくるかのよう。
 宗次郎さんによる、オカリナ・カバー・バージョンの「さくらさくら」は、オカリナ・ソプラノ管の透明感あふれる音色を存分に活かした名演奏。
 とても落ち着いた、幻想的な和風ニューエイジ・アレンジが魅力的。


<総評>
 『天空のオリオン』以降、テーマやモチーフ・曲調において、どちらかと言うと洋風・欧風な志向に傾いていた宗次郎さんのアルバムだが、この『古~いにしえみち~道』は、完全に“和”のテーマ性の方向へと振り切って、生み出された大傑作アルバム。
 これほどまでに、全曲を和風モチーフにこだわって作られたのは、『Japanese Spirit』『まほろば』以来となるが、日本的・東洋的なテーマのアルバムとしては、本作『古~いにしえみち~道』が最高傑作と言える。
 やはり、宗次郎さんのオカリナは、和風な世界観・メロディーが最もよく合うということが再認識できる作品。
 『Japanese Spirit』の総評で、宗次郎さんの“和”の響きは、雪国や山里といった素朴な日本の心を連想できると書いたが、本作『古~いにしえみち~道』は、平城遷都1300年の奈良大和路や仏教が大きなモチーフとなっていることで、“古都の雅さ”も感じさせる作風にと進化している。
 2015年4月の京都・平安神宮での野外ライブでは、この『古~いにしえみち~道』からの曲をメインに据えたプログラムだった。
 枝垂れ桜が咲く古都の神宮に響き渡る、宗次郎さんのオカリナ・サウンドとメロディーは、見事に会場の空気感とマッチしており、ひときわ深い感動に包まれた。(会場では、『古~いにしえみち~道』のCDも販売していたが、売り切れ状態となっていた。それほどに多くの聴衆の心を捉えたと言える。)
 また、2017年6月の奈良・斑鳩コンサートでは、ゆかりの深い「KAN-NON」をご当地で聴くことができて、感慨深くとても良かったのを覚えている。
 『土の笛のアヴェ・マリア』『オカリーナの森から』と、宗次郎さんの音楽は円熟度を増し続けているが、日本的なテーマの作風の曲でも、『古~いにしえみち~道』において最高のクオリティーに達したと言える。
 まぎれもなく、『古~いにしえみち~道』は、和風宗次郎作品の最高傑作アルバムである。

※ちなみに、アルバム・ジャケットは、奈良県宇陀市阿騎野の山々の写真が使われている。
 世界遺産の、平城京奈良公園周辺や吉野に比べると、知名度は下がるかもしれないが、宇陀市付近には、室生寺長谷寺といった古刹もあり、この『古~いにしえみち~道』の世界観にぴったりの風景が楽しめる。また、ジャケット内側には、長谷寺の桜や室生寺の仏像の写真も使われている。
 『古~いにしえみち~道』を聴いて、奈良県宇陀市に旅に行くのも、とてもおすすめ。
 より深く、この作品の音世界を味わうことができる。


☆宗次郎さんのYouTubeチャンネルより(公式動画)
「古~いにしえみち~道」(2曲目)


☆以下のサイトで、全曲試聴ができます。
amazon


オカリナ奏者宗次郎・CD総目録

tag : 宗次郎

『となりのトトロ』公開30周年!ヒーリング・ホイッスル(ケルトのホイッスル)版「さんぽ」公開!!

~『となりのトトロ』30周年~
本日2018年4月16日は、映画『となりのトトロ』公開より、ちょうど30周年の日です。(1988年4月16日公開)

そのメモリアル・デーを記念して、オープニング主題歌「さんぽ」のカバー演奏を公開いたしました。
スタジオジブリ作品の中でも、特に高い人気と知名度を誇る名作にして、誰もが口ずさめる久石さんの名曲!

とても楽しみながら、カバー演奏できました。
編曲も、久石さんの原曲の雰囲気を保ちつつ、アレンジしました。

ぜひ、お楽しみください!
※歌詞をよくご存じの方は、動画を観ながら、あることに気付くかもしれません。その辺りもご注目下さい!
(実は、曲中に、同じく久石さん作曲の『魔女の宅急便』のとある曲のフレーズが、隠れています。ぜひ探してみて下さい!)


「さんぽ」(映画『となりのトトロ』オープニング主題歌)
作曲・原編曲:久石譲
編曲:アシタツ
ヒーリング・ホイッスル(ティン・ホイッスル)&キーボード演奏:アシタツ



※「となりのトトロ」30周年に合わせて、今後も順次、トトロの音楽(サントラ&イメージアルバムより)の演奏を発表していきます!
お楽しみに!!

テーマ : 演奏してみた
ジャンル : 音楽

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~追悼・高畑勲さん~ 『火垂るの墓』より「節子と清太」を、ヒーリング・ホイッスル(ケルトのホイッスル)でカバー演奏

~追悼 高畑勲監督~

2018年4月5日 82歳でお亡くなりになったアニメ界の巨匠・高畑勲さん。

名作劇場やスタジオジブリでの、数々の名作が、心に残っています。
「ハイジ」や「母をたずねて三千里」「赤毛のアン」は全話見ましたし、ジブリ作品もすべて見ました。

最後の監督作となった「かぐや姫の物語」も、日本の古典が持つ、奥深い美しさを最大限に引き出したアニメーションが見事な傑作でした。

高畑勲監督、素晴らしい作品をありがとうございました。

来たる、2018年4月16日には、監督の代表作『火垂るの墓』が、公開より30周年を迎える記念日となるはずでした。

それに合わせて、その日にぜひ公開しようと、『火垂るの墓』のメイン・タイトル曲「節子と清太」を、ティン・ホイッスルでカバー演奏する作品を先月より用意してまいりました。

高畑勲さんの訃報を受け、本日一気に仕上げて公開することにいたしました。
追悼の想いを込めて、 この演奏を天国の高畑勲さんに捧げたいと思います。

心よりご冥福をお祈りいたします。


「節子と清太」(高畑勲監督作品『火垂るの墓』より)
作曲:間宮芳生
編曲:アシタツ
ヒーリング・ホイッスル&キーボード演奏:アシタツ


テーマ : 演奏してみた
ジャンル : 音楽

tag : 火垂るの墓 高畑勲 ジブリ スタジオジブリ ティン・ホイッスル

宗次郎アルバム第23作『オカリーナの森から』レビュー

宗次郎オリジナルアルバム第23作
『オカリーナの森から』
※タイトルをクリックすると、Amazonの商品ページに飛びます

2008年に茨城県常陸大宮市に誕生した、宗次郎さんの新たな拠点“オカリーナの森”にて制作された、最高傑作アルバム。
森の小さな生き物から、この星の大自然まで、深い愛情を込めて作られた珠玉のメロディー。宗次郎作品の最高峰。

発売日:2009.7.22(販売元:ユニバーサルミュージック/発売元:風音工房)

プロデュース:宗次郎
作曲:宗次郎(except 9)
編曲:小林健作(except 3)


<レビュー>
①小鳥たちの朝
 アレンジ担当の小林健作さんによる、美しいアコースティック・ギターの伴奏にのって、オカリナ・ソプラノ管の高音の愛らしいメロディーが流れていく。
 まさにタイトル通り、森の小鳥たちがさえずりあっているかのような、さわやかで可愛らしい雰囲気の曲。
 同様のモチーフの曲としては、過去に、アルバム『風人』の「鳥たちの森で」があるが、そちらはシンセなどの色んな楽器を使ったアンサンブルだったのに対し、この「小鳥たちの朝」は、ギターをメインに据えて、アコースティックな響きを前面に出した作風となっている。
 宗次郎さんのオカリナ演奏も、歯切れのよい見事な奏法で、メロディーを歌いあげている。

②森に還る
 とても穏やかで、優しいメロディーが印象的な美しいバラード。
 メロディーライン自体は、アルバム『木道』の「安堵の風景」と、ちょっと雰囲気が似ているように感じる。シンセ・コーラスの音を使ったアレンジも相まって、とても安らかなサウンドが展開される。
 胎教にもピッタリな、ヒーリング感満点のオカリナ・サウンドとメロディーは、まさに宗次郎さんの音楽の真骨頂と言える。
 宗次郎さんご自身も、この曲がお気に入りなのか、コンサートで演奏される率も高い。

③森のこだま
 オカリナ・ソプラノC管によるオカリナ・ソロ曲。
 森を吹き抜けて、青く澄んだ空に吸い込まれていくかのような、透明感あふれる伸びやかな音色が素晴らしい。
 途中、まるで小鳥のさえずりを思わせるような、速いパッセージが入るが、ゆったりとした伸びやかなメロディーとの対比が、これまた素晴らしい。
 オカリナのソロ曲としては、ベスト1級の名曲。
 この曲もまた、コンサートでよく演奏される。

④こだまが風になって
 とにかく爽やかで、めちゃくちゃカッコいい曲!
 アコースティック・ギターの躍動的な伴奏やリズムにのって、オカリナが、シンコペーションを多用した、一度聴いたら強く印象に残る、親しみやすい素晴らしいメロディーを奏でていく。リズミックなタイプの宗次郎さんの曲での最高傑作。全アルバムの全作品を通しても、最もお気に入りの作品の一つ。
 ボタン・アコーディオンを使ったアレンジも秀逸で、アコースティック・サウンドを堪能できる。
 リズムの細かい切り替えも見事なアレンジとなっている。
 雰囲気的に、アイリッシュ音楽など民族音楽の、ダンス曲が好きな方にもおすすめの作品。

⑤土の道
 ホ短調の静かなメロディーが、土の道でひっそりとたたずんでいるかのような雰囲気を醸し出す。
 これまでの宗次郎さんのアルバムにも度々あった、内省的・沈思するような曲調ではあるが、多重録音によるオカリナの対旋律を使ったアレンジが素晴らしい。
 土の道に裸足で立った時のような、まさに“土”を肌で感じているかのような、宗次郎さんの演奏ならではの、深みのある曲と言える。

⑥森の舞曲
 スタッカートを多用したメロディーラインが印象的な曲。タイトル通り、森の妖精たちが踊りを踊っているかのような、楽しげな舞曲となっている。
 一旦、曲が終わった後に、手回しオルガン風アレンジの可愛らしいメロディーが流れてくる構成も面白い。
 とてもメルヘンな雰囲気を楽しめる作品となっている。

⑦海を想う
 ハープの音色をふんだんに使ったアンサンブルが美しい曲。
 ゆったりと3拍子系のメロディーで、穏やかな海の波に揺られているかのような気持ちにしてくれる。
 宗次郎さんの伸びやかなオカリナ・サウンドと、ストリングスの柔らかなサウンドとが相まって、とても広がりを感じらせる音世界が展開される。
 前作『土の笛のアヴェ・マリア』の「至福の海」も、“海”をテーマにした素晴らしい名曲だったが、この「海を想う」もまた、透明感のある美しいメロディーの良曲となっている。

⑧大地のうた
 このアルバムの中で、最も重厚でスケール感のある作品。
 イントロからの、ティンパニ&ストリングスの重厚な響きと、それに呼応するかのようなオカリナ・サウンドが圧巻。そのあとに続く、ダイナミックで疾走感のある楽曲展開が素晴らしい。
 メロディー・アレンジ・サウンド・演奏、全てが一体となって、力強い大地の姿を描き切っている傑作。
 非常にシンフォニックでパワフルな作品であり、このようなダイナミックな表現もオカリナで奏でられる、宗次郎さんの音楽性の幅広さを感じることができる。

⑨心安らげ幸せなものたち
 原曲は、イギリスのクリスマス・キャロル「God Rest You Merry, Gentlemen」(日本では、讃美歌「世の人忘るな」として知られる)。クリスマスに歌われることが多い曲だが、この美しいメロディーを、割とゆっくりめのテンポで、オカリナで優しく奏でられている。
 森に始まり、海や大地に想いを巡らせた、このアルバム『オカリーナの森から』。
 終盤では、“いのち”がテーマになっていると言える。
 そこで、このアルバム唯一のカバー曲として、クリスマスキャロル・讃美歌が取り上げられているのは、宗次郎さん流の“生命讃歌”をより深く表現することに、彩りを添える意図も込められているように思える。

⑩この星に生まれて
 ゆったりとした、温かく優しいメロディーが魅力的な美しいバラード曲。
 宗次郎さんの作品に比較的よくある演奏法で、1コーラス目と2コーラス目とで、同じメロディーをアルト管からソプラノ管に持ち替えて吹くというテクニック。
 1コーラス目をアルト管、2コーラス目をソプラノ管で吹くことで、曲の後半をオクターブ上げて旋律を演奏し、曲の高揚感を高めるという効果を出している。
 この曲でも、この方法が使われており、オカリナの高音域の音をよく活かしたアレンジとなっている。美しいメロディーと相まって、瑞々しさと透明感あふれる音色を堪能することができる。

⑪新たないのち
 循環コードによる、楽しげなアレンジが素晴らしい。
 メロディーもとても可愛らしい雰囲気で、いのちの芽生え・誕生の喜びを曲からも感じられる。シンプルな構成ながら、覚えやすく親しみやすいメロディーで、強く印象に残る作品と言える。

⑫森に還るⅡ~duo for Ocarina and Piano~
 2曲目「森に還る」の、オカリナとピアノのデュオによるアコースティック・バージョン。
 元々穏やかな曲調ではあるが、2曲目に比べて、よりシンプルなアレンジとなったことで、メロディーラインの美しさが際立っている。
 子守歌を聴いているかのような、深い安らぎを感じることができる。2曲目が、暖かな日差しに包まれた陽光の森のイメージだとすると、こちらは静かな星空のもとの月光の森のイメージ。
 月光の森と言うと、アルバム『FOREST』に「ムーン・ライト」という曲があるが、この曲と雰囲気が近いように思う。
 思えば、『FOREST』も『オカリーナの森から』も、蓮沼健介さんがピアノ・キーボードで参加されており、22年の時を越えて、息のあったアンサンブルが再び収録されることとなった。蓮沼さんは現在も、宗次郎さんのコンサートにピアニストとして参加されておられる。


<総評>
 このアルバムは、2008年夏に完成した、宗次郎さんの新たな活動拠点“オカリーナの森”で制作された作品である。
 “オカリーナの森”は、元々の宗次郎さんの活動拠点である自宅にほど近い、茨城県常陸大宮市の山中にあり、オカリナ製作に必要な設備の他、交流館、録音スタジオ、野外ステージ、農園などから構成された場所となっている。(詳しくはこちら→http://sojiro.net/contents/ocarina.html
 まさに、宗次郎さんの長年の夢を体現したような場所と言えるかもしれない。そのような素晴らしい環境下で生み出された本作は、名実ともに宗次郎さんの最高傑作と言えるクオリティーを誇っている。
 これまでに培ってきた宗次郎さんの音楽と、“オカリーナの森”が見事な化学変化を起こして、この上ない至高の美しさをたたえた作品にと仕上がっている。
 前作『土の笛のアヴェ・マリア』のレビューでも、宗次郎さんの音楽が円熟期に入ったと評したが、本作は、メロディー・演奏・サウンド・楽曲構成と全てが優れており、円熟度を増した宗次郎さんの音楽を堪能できる、最高峰の作品と言える。
 現在のコンサートの曲目でも、定番となった曲が収録されており、宗次郎さんの音楽を語る上で必聴の重要なアルバムである。
 また、宗次郎さんのCDを初めて聴く、または買うという方にも、この作品を強く推すことができる。言い換えれば、宗次郎さんの音楽に初めて触れるという方でも、このアルバムを聴けば間違いはない。とにかくおススメの作品。
 宗次郎さんのすべてが結実した、最高のアルバムである『オカリーナの森から』。
 この“オカリーナの森”で生まれたアルバムとしては、この後『オカリーナの森からⅡ』も制作されたが、ぜひともシリーズ化して、3作目、4作目…と続けて行ってほしいと切に願っている。

※ちなみに、本作のアレンジはギタリストの小林健作さんが担当。ピアノでは先述の蓮沼健介さんが参加し、現在のコンサート活動でも共に演奏しておられるトリオが、このアルバムで本格始動したと言える。蓮沼さんは次作『古~いにしえみち~道』、小林さんは次々作『オカリーナの森からⅡ』のアレンジも担当しておられ、宗次郎さんは最高のパートナーたちを得たと言える。

※アルバム・ジャケットについては、宗次郎さんのアルバムは写真を使ったものがほとんどだが、本作では珍しくイラストによるジャケットとなっている。オカリーナの森を描いたもので、内側には、オカリナを吹く宗次郎さんのイラストが描かれており(よく似ている!)、目でも楽しめるアルバムとなっている。


☆宗次郎さんのYouTubeチャンネルより(公式動画)
「森に還る」(2曲目)


☆以下のサイトで、全曲試聴ができます。
amazon


オカリナ奏者宗次郎・CD総目録

tag : 宗次郎

1stアルバム『まほろばの空』配信・発売~ヒーリング・ホイッスルが奏でる日本の風景美~

mini album『希望のコラール』に続き、1stフルアルバム『まほろばの空』が、各配信サイトにて発売開始となりました。

ケルトのホイッスル(ティン・ホイッスル&ロー・ホイッスル)で奏でる、日本の風景美。

近畿、東北、北陸…アシタツのゆかりの地や、旅で訪れた日本各地の風景の美しさからインスピレーションを受けて作曲した、和風ニューエイジ・ミュージック 全7曲。

ヒーリング・ホイッスル オリジナル・アルバム
『まほろばの空』

①まほろばの空 ~風の飛鳥~
②花吉野 ~桜の舞~
③咲くやこの花、梅の花 ~ナミハヤの春~
④みやびかぜ ~京・千年の風~
⑤朝霧ノ山寺 ~幻想・立石寺~
⑥雪花ノ庭 ~風雅・兼六園~
⑦桜華ノ谷 ~爛漫・一乗谷~

作編曲:アシタツ
ヒーリング・ホイッスル&キーボード演奏:アシタツ


以下のサイトにて、配信・販売しております。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

<主な配信取り扱いサイト>
※クリックすると各サイトにとびます。(試聴も可能です)
Amazon アマゾン
レコチョク
iTunes
Google Play
music.jp
mora
LINE MUSIC
mysound ヤマハ
TuneCore
他、Apple Music、KKBOXなどでも配信中。

※参考価格
・Amazon:1曲¥250、アルバム購入¥1200
・iTunes:1曲¥250、アルバム購入¥1200
・レコチョク:1曲¥250、アルバム購入¥1200

アルバム『まほろばの空』より「雪花ノ庭」

tag : ティン・ホイッスル

ヒーリング・ホイッスル(ケルトのホイッスル)版「いつも何度でも」(『千と千尋の神隠し』主題歌)公開!

ティン・ホイッスル(ケルトのホイッスル)による、スタジオジブリ音楽・カバー演奏シリーズの新作です。

2001年に公開され、日本映画史上最高の大ヒット作となりました、宮崎駿監督作品『千と千尋の神隠し』。
その主題歌として知られる、「いつも何度でも」をカバー演奏いたしました。

映画では、ライアーの弾き語りでの、木村弓さんの美しい歌声がとても印象的でした。

今回のカバーでは、原曲が持つ透明感のあるイメージを大切にしつつも、原曲とは少々異なるアレンジにはなりましたが、千と千尋ファン・ジブリアニメファンの皆様に、きっと楽しんでいただける作品になったと思います。

ティン・ホイッスルはC管を使い、原曲通りの調で演奏しています。
また、“アシタツ&BunKan”で一緒に演奏している、マンドリン奏者のBunKanさんにも参加していただきました。

ぜひ、お楽しみください!


「いつも何度でも」(『千と千尋の神隠し』より)
作曲:木村弓
編曲:アシタツ
ヒーリング・ホイッスル&キーボード演奏:アシタツ
マンドリン演奏:BunKan


テーマ : 演奏してみた
ジャンル : 音楽

tag : ティン・ホイッスル マンドリン スタジオジブリ ジブリ 千と千尋の神隠し いつも何度でも 宮崎駿

ヒーリング・ホイッスル(ケルトのホイッスル)版『懐かしきケンタッキーの我が家』公開!

ティン・ホイッスルによる、アメリカの名曲カバー第3弾『懐かしきケンタッキーの我が家』を公開しました。

某ファーストフードのチェーン店のCMなどでもおなじみのメロディー。聴いていると、フライドチキンが食べたくなるかもしれません(笑)

ケンタッキー州の州歌にもなっているこの曲。
まさにアメリカの名曲であり、『峠の我が家』と共に、古き良きアメリカを感じさせます。
個人的に、フォスターの曲は大好きなので、この曲もとても楽しみながら、カバー演奏することができました。

ケルトのホイッスルでアメリカの名曲カバーとして、『大きな古時計』『峠の我が家』『懐かしきケンタッキーの我が家』と、3曲続けてカバーしましたが、アメリカのクラシカルな名曲のメロディーと、ティン・ホイッスルの音色は、とても相性がいいなと思いました。

アイルランドなどケルトの名曲と同じく、5音音階が多いからかもしれませんね。
(実際、アメリカには、ケルトの国々からの移民も多いですし、そう言えば、フォスターもアイルランド移民の家系だそうです)

ケルトのホイッスルによる『ケンタッキーの我が家』。
ぜひ、お聴きください!


『懐かしきケンタッキーの我が家』
作曲:スティーブン・フォスター
編曲:アシタツ
ヒーリング・ホイッスル&キーボード演奏:アシタツ


テーマ : 演奏してみた
ジャンル : 音楽

tag : ティン・ホイッスル

ヒーリング・ホイッスル(ケルトのホイッスル)版『峠の我が家』公開!

ティン・ホイッスルによる、アメリカの名曲カバー第2弾『峠の我が家』を公開しました。

日本人にもおなじみの、アメリカ民謡。
親しみやすい美しいメロディーが、古き良き時代のアメリカの郷愁を感じさせます。

ぜひ、お聴きください!


『峠の我が家』
原曲:アメリカ民謡
編曲:アシタツ
ヒーリング・ホイッスル&キーボード演奏:アシタツ


テーマ : 演奏してみた
ジャンル : 音楽

tag : ティン・ホイッスル

宗次郎アルバム第22作『土の笛のアヴェ・マリア』レビュー

宗次郎オリジナルアルバム第22作
『土の笛のアヴェ・マリア』
※タイトルをクリックすると、Amazonの商品ページに飛びます

Ave Mariaをモチーフに、“愛の歌・平和への祈り”をテーマにした作品。欧風モチーフのアルバムの最高傑作。 

発売日:2007.8.1(販売元:ユニバーサルミュージック/発売元:風音工房)

プロデュース:宗次郎
作曲:宗次郎(except 9)
編曲:小川十三(①)、武沢侑昂(②④⑤⑥⑦⑧⑪)、宗次郎(③)、斎藤順(⑨)、大塚彩子(⑩)


<レビュー>
①土の笛のアヴェ・マリア(小川十三編曲)
 この曲のイメージを感じで表すとしたら“祈”。
 ハープの音が印象的なイントロに続いて、ミサ曲を思わせる厳粛で気高いメロディーをオカリナが奏で、やがてオーケストラ・サウンドが荘厳な祈りの世界を展開し、雄大なサウンドを繰り広げる…。
 これはまさに、宗次郎さん流の教会音楽と言っていい傑作である。
 宗次郎さんは、このアルバムに先立って、数年前の2001年に『オカリナ・エチュード4~チャーチ~』を発表し、この作品で様々な教会音楽や讃美歌を取り上げてカバー演奏されたのだが、その時の表現を昇華させ、崇高な次元へと進化させている。
 アヴェ・マリアと言えば、グノーシューベルトの曲が有名で、宗次郎さんも過去にカバー演奏されておられるが、この曲「土の笛のアヴェ・マリア」は、宗次郎さん自身による完全オリジナルの「アヴェ・マリア」であり、新たに生み出された「アヴェ・マリア」の名曲と言える。
 クラシック曲や教会音楽が好きな方にも、ぜひお薦めしたい作品。

②朝もやの中から(武沢侑昂編曲)
 この曲のイメージを漢字で表すと“幻”。
 イントロのベル系のシンセ音が印象的。そこからのストリングス系の音色を使ったアレンジが美しい。
 オカリナによる主旋律は、5音音階を基調とした神秘性をたたえたメロディーライン。夜明けの時間帯で、まだ日が昇っていない、朝もや・朝霧に包まれた森の情景を見ているかのような、幻想性を感じさせる作品。

③土の詩・デュエット(宗次郎編曲)
 オカリナによる多重録音の作品。
 同様のスタイルの曲としては、アルバム『木道』の「大地に生きる」や、アルバム『光の国・木かげの花』の「土に還る日」などがあるが、それらの曲と比べると、この曲は動きのあるメロディーラインの曲となっている。
 また、旋律自体も欧風な雰囲気があり、このアルバムのテーマ性にあわせて作られた曲と思われる。
 オカリナ本来の音色の美しさを、じっくりと味わうことができる作品と言える。

④光りの朝(武沢侑昂編曲)
 この曲のイメージを漢字で表すと“光”。
 タイトルのイメージ通りの、さわやかで光り輝くような美しい曲。朝にこの曲を聴けば、とても清々しい気持ちで1日をスタートできそう。
 澄んだオカリナの音色は、朝の光りのイメージにピッタリで、美しいメロディーラインを最大限に活かしたアレンジも秀逸。
 前半は、包み込むようなパッド系の音が効果的で、後半にはソフトな感じの打ち込みリズムが入る。
 朝の光りの中で目を覚ました森の生き物たちが、活動を始めていく…といった情景が目に浮かんでくる。
 この4曲目の「光りの朝」から8曲目「至福の海」に至るまでの流れは、“さわやか系”の宗次郎さんの音色を、まさに凝縮した感がある。高いクオリティーを誇り、傑作・良曲の連続となっている。

⑤夢の扉(武沢侑昂編曲)
 この曲のイメージを漢字で表すと“希望”。
 どこまでも広大な大空を連想させるような、伸びやかで雄大なメロディーの傑作。アレンジも、広がりを感じさせる美しいアレンジで、聴き応え抜群。
 爽やかであたたかな、光あふれる春のような、希望に満ちた曲想の作品。
 ソプラノC管による、宗次郎さんのオカリナの高く澄んだ伸びやかな音色を、存分に味わうことができる作品。
 初めてこの曲を聴いた際、神々しいほどの美しさに大いに感動したのを覚えている。

⑥Cosmos Children(武沢侑昂編曲、ヴォイスアレンジ:河井英里)
・ヴォイス:河井英里
 アニメソングやCM曲などで活躍された、シンガー・作曲家の河井英里さんがヴォイス&ヴォイスアレンジで参加。宗次郎さんと河井英里さんは、この曲が初顔合わせとなったものと思われるが、とてもユニークで興味深い、独特な音世界が展開されている。
 河井英里さんは、このアルバム『土の笛のアヴェ・マリア』発表の翌年、2008年に43歳の若さでお亡くなりになったそうだ。
 宗次郎さんのオカリナと河井さんのヴォイスの組み合わせは、非常に独創的と言えるだけに、この曲は貴重な作品と言えるかもしれない。
 曲の構成は、ゆったりとした3拍子系のメロディーの、宗次郎さんのオカリナがメインの前半部と、河井英里さんのヴォイスが大活躍する、躍動的な後半部の、大きく二つの部分に分けられる。特に後半は、アディエマスを彷彿とさせるようなダイナミックなアレンジとなっており、大変聴き応えがある。

⑦始まりの歌(武沢侑昂編曲)
 アコースティック・ギターを使った伴奏のアレンジが印象的。哀愁をたたえたメロディーにピッタリはまっている。
 間奏部のアレンジが洗練された雰囲気でかっこいい。
 全体的には、宗次郎さんの作品によくあるタイプのメロディーと曲調だが、前後の4・5・6・8曲目が長調の“さわやか系”“バラード系”の曲調なので、それらに挿まれたこの短調の曲は、アルバムを通して聴いた際、スパイス的な役目を果たしていると言える。
 また、曲のエンディングの所に入る、海の波のSE(シンセ音と思われる)が、次の曲への伏線と見る(聴く)ことができる。

⑧至福の海(武沢侑昂編曲)
 この曲のイメージを漢字で表すと“愛”。
 全ての宗次郎さんの作品を通しても、一二を争う美しさを誇る傑作。どこまでも深遠な“愛”を感じさせる名曲。個人的にも大のお気に入り。
 イントロのフルートのメロディーからしても、至高のクオリティーを感じさせるが、宗次郎さん作曲の主旋律の美しさは、他の曲から群を抜いて、透明感や優美さを有しており素晴らしい。
 宗次郎さんのバラード系の曲では、この曲が最高峰だと思っている。
 また、イントロ&間奏部で印象的なフルートの音色だが、宗次郎さんのアルバムでフルートが入るのは大変珍しく、オカリナソプラノ管の音色と、見事な対比となっている。そういう意味でも貴重な曲であり、秀逸なアレンジであると言える。
 ちなみに、2015年12月の大阪・枚方公演(オカリナ生活40周年コンサート)を聴きに行った際は、フルートの代わりにケーナを使ったアレンジで演奏され、これまた素晴らしく、感動的な演奏だったのを覚えている。(ブログ記事参照→宗次郎さんの音楽との出会い~そして、素晴らしき音楽の世界へ<第10話>
 “海”がモチーフの曲だが、すべての生命を育んできた、母なる海への賛歌として聴くことができる。

Ave Maria(カッチーニ)(斎藤順編曲)
 このアルバムで唯一のカバー曲。アルバムの中でも、最もクラシカルな美をたたえた曲。
 カッチーニはイタリア・バロック音楽の作曲家で、この伴奏のアレンジも、バロック曲を思わせる、弦楽主体の編曲となっている。
 ちなみに、調べたところ、この曲の実際の作曲者は、ロシアの音楽家クラディミール・ヴァヴィロフで、1970年ごろに作った曲らしい。となると、“カッチーニの”アヴェ・マリアという曲名自体、嘘だったことになるらしい…。(詳しくはこちらを参照→http://www.worldfolksong.com/classical/famous/caccini-ave-maria.html
 とは言え、至高の美しさを感じさせるメロディーに、世界中の人々が癒されているわけなので、彼の嘘も、マリア様は赦して下さるかも…。
 いずれにせよ、3大アヴェ・マリアの一つとして知られているわけだが、個人的な感想として、グノーとシューベルトのアヴェ・マリアが“優しさ”を感じさせるのに対し、「カッチーニのアヴェ・マリア」は、“悲しみの聖母”を連想させる。

⑩Kiitos(大塚彩子編曲)
 kiitos(キートス)は、フィンランド語で「ありがとう」の意味。
 欧風モチーフの宗次郎さんのアルバムや曲において、度々取り上げられている、北欧の国フィンランド。宗次郎さんは、本当に、心からフィンランドのことを愛しておられるのだなあと思う。
 このアルバムの他の曲とは少し趣きが異なり、「Kiitos」は民族音楽的なメロディーライン、アレンジとなっている。
 美しいメロディーが印象的だが、これまでも、数多くの宗次郎さんの曲のアレンジを手がけてこられた、大塚彩子さんによるアレンジも秀逸。ハープの音色とオカリナの、素晴らしいアンサンブルが楽しめる。

⑪土の笛~reprise~(武沢侑昂編曲)
 1曲目「土の笛のアヴェ・マリア」の別アレンジバージョン。1曲目はオーケストラ的な、壮大なアレンジだったが、この11曲目は、アコースティック・ギターとオカリナのデュオで、非常にシンプルかつ繊細なアレンジとなっている。
 いずれにせよ、美しく“祈り”を感じさせるメロディーが素晴らしく、シンプルなアレンジだけに、そのメロディーとオカリナの音色を、より深く味わうことができる。
 いいメロディーの音楽は、どんなアレンジでも、素晴らしい音楽になりうると言える。


<総評>
 CDの解説書によると、『イアイライケレ』の制作が終わった頃から、“Ave Maria”をモチーフにした作品の制作に取りかかり、宗次郎さんが長年温めてきたテーマの作品であることが紹介されている。
 実に、足かけ約5年の月日を経て完成された、大傑作アルバム。
 宗次郎さんの全作品の中で、欧風モチーフのアルバムとしては、最高傑作と言えるクオリティーとなっている。
 メロディーや曲調の美しさ、オカリナ演奏も含め、宗次郎さんの音楽性が円熟の域に達し、完成度が今までの作品を越えて、より高いものとなっている。
 実際、この『土の笛のアヴェ・マリア』以降、『オカリーナの森から』『古~いにしえみち~道』『オカリーナの森からⅡ』に至るまで、全てのアルバムが最高傑作と言えるクオリティーを誇っており、円熟期に達した宗次郎さんによる、最高傑作アルバム四天王と位置付けている。
 その一角である『土の笛のアヴェ・マリア』。
 アヴェ・マリアの名曲「カッチーニのアヴェ・マリア」のカバー演奏も収録されてはいるが、アルバム全体を通して見ると、キリスト教の音楽や世界観に捉われることなく、自由なスタイルで、宗次郎さん流の“聖歌・アンセム”として描かれている。
 アルバムを通して、“愛”、“平和”、“祈り”といったテーマ性が貫かれており、それを、宗次郎さんのオカリナ・サウンド最大の持ち味である、透明感を存分に活かして体現されている。
 中でも、「光りの朝」「夢の扉」「至福の海」は、群を抜いて美しい作品となっており、“さわやか系”作風の曲として、これ以上ないほどの傑作となっている。
 欧風なテーマによる宗次郎さんのアルバムとしては、『天空のオリオン』と並んで、双璧をなしていると言える。
 世間的には、“宗次郎さんの曲やアルバム=日本的な雰囲気の作品”という、割とステレオタイプ的なイメージを持たれがちだが、ぜひ、この作品も味わっていただいて、宗次郎さんの音楽の幅広さを感じていただければと思う。


☆宗次郎さんのYouTubeチャンネルより(公式動画)
「土の笛のアヴェ・マリア」(1曲目)



☆以下のサイトで、全曲試聴ができます。
amazon


オカリナ奏者宗次郎・CD総目録

tag : 宗次郎

ヒーリング・ホイッスル(ケルトのホイッスル)版「大きな古時計」公開!

世界の名曲カバー・シリーズとして、まずはアメリカの名曲を取り上げます。
アメリカの名曲カバー第1弾『大きな古時計』を公開しました。

小学校の音楽の授業で歌ったのですが、3番の歌詞のところの、おじいさんが天に召される内容の歌詞を歌いながら、クラスのみんなが感動して泣いていたのを、今でもよく覚えています。

ケルトのホイッスルの音色にも、とてもよく合う美しいメロディーですね。
ぜひ、お聴きください!


『大きな古時計』
作曲:ヘンリー・クレイ・ワーク
編曲:アシタツ
ヒーリング・ホイッスル&キーボード:アシタツ
※ロー・ホイッスルG管使用


テーマ : 演奏してみた
ジャンル : 音楽

tag : ティン・ホイッスル 大きな古時計

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プロフィール

アシタツ Ashitatsu

Author:アシタツ Ashitatsu
音楽家:作曲家、ヒーリング・ホイッスル奏者、キーボード奏者

【演奏楽器】
ティン・ホイッスル
ロー・ホイッスル
キーボード・シンセサイザー

1977年生まれ。
大阪府出身。
大阪芸術大学音楽学科卒業。

ヒーリング・ホイッスル(ケルトのホイッスルによる癒し系音楽)の楽曲制作・演奏を中心に活動。

◎専門音楽ジャンル:ヒーリング・ニューエイジ

◎歴史・史跡巡りが趣味

◎大阪府の郊外(奈良県寄りの田舎の方)在住。

◎オリジナル曲での主なテーマ
・近畿や北陸の自然や歴史をテーマにした作品
・文学、児童文学をモチーフにした音楽
・ファンタジックな世界観のヒーリング音楽・癒し系音楽

◎尊敬する影響を受けた音楽家:宗次郎、久石譲、姫神(星吉昭)、喜多郎など

※メッセージ、お問い合わせ、ご依頼等ございましたら、下記メールフォームをどうぞご利用ください。

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