ケルトの笛の第一人者hatao先生のレッスンを受けて

去る2月11日に、日本のケルト音楽の第一人者で、アイリッシュフルート&ティンホイッスル奏者のhatao先生に稽古をつけていただいたのですが、その時の模様や、感じたことなどを随時ツイッターでつぶやきました。転記してブログ記事にまとめておこうと思います。

(2月11日のツイートより)
「実は今日、日本のケルト音楽の第一人者で、アイリッシュフルート&ティンホイッスル奏者のhatao先生に、個人レッスンで稽古をつけて頂きました!ある意味、今まで我流で吹いてきた自分でしたが、本格的に正統派の先生に教授していただけて、物凄く勉強になりました!」

「hatao先生に教わったことを活かして、自分のティン・ホイッスル演奏力を、今後もどんどんとパワーアップして行きたいと思います!」

「hatao先生、お写真の印象通りの優しくてとても親切なお方でした。人柄も素晴らしいお方でした。」

「途中気分転換に、課題曲以外で自分の好きな曲を自由に演奏させていただけたのですが、あろうことか、自分の趣味全開で、ごちうさの主題歌とかアニソンを吹きまくってしまい、大変失礼してしまったのですが、にこやかに聴いてくださりました(汗)
北斗の拳の、愛をとりもどせ!はかなりウケましたww」

「やはり、さまざまな音楽ジャンルの方と交流したりお話ししたりするのは、とても勉強にもなりますし、いい刺激にもなりますね!
もっと自分も頑張ろう!というヤル気が沸き上がってくる感じがします。」

(2月13日~14日のツイートより)
「きんいろモザイクOP「Jumping!!」に、一昨日のhatao先生の稽古で教わったテクニックの内、ショートロールを早速取り入れて吹いてみました。今までよりも断然カッコよくなりました!(ごめんなさいhatao先生、アニソンで活用してしまって…)」

「アニソン等、アイリッシュとは無関係のジャンルの音楽をティン・ホイッスルで演奏する上でも、基本・ベーシックとなるのは、やはりアイリッシュ音楽の演奏テクニックだと思う。アイリッシュ音楽で身に付けた技術を、自分なりに応用して色々と活用すれば、どんなジャンルを演奏する上でも役立つと思う。」

「はっきり言って、アニソンとかニューエイジをメインに吹いてる自分は、ティン・ホイッスルの演奏者としてはかなり異端(笑)だと思うが、実際にhatao先生から教わったテクニックを、自分なりに活用して吹くと、よりカッコよく吹けるようになったのを実感したので、余計にそう思いました。」

「hatao先生の稽古で、様々な演奏家の特徴を教わったり話したりする内に、自分はかなりカルロス・ヌニェスの影響を受けていることを実感してしまった。今までブレスビブラートをかなり多用して吹いていたのですが、先生によると、アイリッシュではそこまでブレスビブラートは多用しないとのこと…。」

「一方、カルロスのホイッスル演奏は、フィンガービブラートも使いますが、かなりのフレーズでブレスビブラートも多用しており、自分はカルロスの演奏を聴くうちに、その影響を無意識のうちに受けて吸収していたんだなあと思いました。」

「先生によると、カルロス・ヌニェスは特殊なタイプになるそうで、そういう意味では、ある意味異端ホイッスラー(笑)な自分も、カルロスのあの、ある種ケーナっぽさも感じさせるサウンドに惹かれるものを感じてたのかなあと…。(ホイッスルでブレスビブラートを強めにかけるとケーナっぽくなりますね)」

「実際、僕がティン・ホイッスルを吹こう!と決心したのも、カルロスの「Mar Adentro海を飛ぶ夢」に感動したのがきっかけなので、その辺が原点になっているのかもしれません。」

「アイリッシュを吹くときのビブラートはフィンガーで。もしくは、ブレスビブラートを使う場合でも控えめにかけて吹くといいかもしれませんね。一方、他のジャンルの曲を自由に吹くときは、カルロス的にブレス&フィンガーを見事に使い分けつつ、吹けるようになっていけたらいいなと考えていたりします。」

「笛の演奏では、カルロスの他にも、ジョーニー・マッデンや、オカリナの宗次郎さんや、ケーナのアントニオ・パントーハなどの方の影響も多々あると思います。色んな笛の色んな演奏家からの影響も混ざりつつ、自分なりのスタイルが出来上がってきているような気がします。」

「やはり、第一人者の方に稽古をつけてもらえると、今まで一人で演奏してきただけでは、なかなか気付くことができない、様々なことを知ることができたので、思いきってレッスンを受けて良かったです。」

tag : ティン・ホイッスル

ティン・ホイッスルのことと、制作中の新曲について

5月に、ティン・ホイッスルというケルト民族の笛を入手しまして、最近は毎日吹いて練習しております。
もともと、民族楽器系の笛の音色が大好きで、学生時代はケーナとかを少し吹いていたりしたこともありましたが、曲作りにも、シンセでよく笛系の音色を使ったりしています。

春先に、尊敬するアーティストの一人・オカリナ奏者の宗次郎さんのコンサートに20年ぶりに出かけたのですが、電子楽器ではないアコースティックな笛の生音の素晴らしさに心打たれ、笛好きの感覚が呼び覚まされた感動を受けました。

そんな折に、アイルランド音楽などで使われる、ティン・ホイッスルという素晴らしい音色の笛を知り、ぜひ吹いてみたい!と思い早速購入。それ以来、まさにとり付かれたかのように(笑)毎日吹いております。
(その際に、とてもお世話になったのがこちらのお店→ケルトの笛屋さん) 

ケルトの笛屋さんはとても良心的に対応して下さり、サイトの案内もとても充実しています。私はこちらでマイケル・バーク製ティン・ホイッスルのD管とC管、ローホイッスルG管とD管を購入いたしました。

そんなわけで、私の音楽制作の楽器に、新たに加わったティン・ホイッスル。
頑張って練習して上達して行きたいと思います。

現在、来月発表予定の新曲を鋭意制作中なのですが、実はこの曲にティン・ホイッスルの音色を使っています。
戦後70年ということで、平和を願うテーマの曲を作っていますが、ボカロ&シンセに併せてティン・ホイッスルの音色も聴いていただけたらと考えております。ご期待下さい!

初音ミク・コンサートinナレッジキャピタル

 今日は、大阪梅田のグランフロント大阪内のナレッジキャピタルで開催中の初音ミク・コンサート
『HATSUNE Appearance in Knowledge Capital』へ行ってきました。

 8月3日から7日までの日程で、ナレッジキャピタル4Fナレッジシアターで開催され、本日が最終日でした。

 実は、初音ミクのコンサートを生で見るのは初めてだったのですが、本当にすごいな!と思いました。
 「千本桜」「Tell Your World」「Packaged」の三曲が特に良かったです。
 私自身も、ボカロPのはしくれではありますが、とても勉強になりました。もっとがんばろうと思います。

 この公演ですが、大阪での先行公開に続いて、今月下旬には東京・秋葉原で開催されるそうです。
(くわしくはこちら→HATSUNE Appearance 『夏祭初音鑑』

ボーカロイド

 本日発表しました新作では、自作品としては初めて、ボーカロイドを使用した楽曲となっています。

 今までの作曲活動では、ほぼ、インストゥルメンタルでのニューエイジ音楽が中心でしたが、これからは、もっと自分の音楽の引き出しを広げていきたいと考えています。

 その一環として、ボーカロイドの導入がありました。
 ボーカロイドを取り入れたことで、今までの作品にはなかった“歌詞”という要素を加えることができました。アレンジ的にも、幅を広げることができたように思います。

 新曲のうち、とくに『青い星の、いのちの風』や『祈りの花』では、今までの作品と比べて、かなりPOPな仕上がりになったと思います。

 ジャンルにとらわれず、いい音楽を目指したいと思う今日この頃です。

 
 さて、ボーカロイドと言えば、世間一般的には“初音ミク”がもっともポピュラーな存在として認知されています。
 
 ボーカロイドとは、YAMAHAが開発した音声合成システムで、それをライセンス契約したソフト会社(例えばクリプトン等)が、“初音ミク”などのソフトとして製造・販売を手掛けています。

 私自身、以前よりボーカロイド(通称ボカロ)のことは知っており、動画サイトなどで、初音ミクが歌った曲などを耳にしたこともありました。
 第一印象は、確かにすごいけれども、やはり人間の生歌には及ばないかな…といった感想でした。

 そんな中、今年の4月に発売された新しいボーカロイド“蒼姫ラピス Aoki Lapis”のデモソングを耳にした時、衝撃を受けました。
 
 こんなにも透明感のある歌声をボーカロイドで出せるのか!!と…

※ボーカロイドシステムを開発したYAMAHAではありますが、“初音ミク”のようなソフトを、今までは自社から製造販売したことは、ほとんど無かったそうです。そんな中、満を持して、YAMAHAの製造・販売によるボーカロイドソフトとして発表したものの一つが“蒼姫ラピス Aoki Lapis”でした。
 蒼姫ラピスは、身長15センチの妖精という設定で、アニメ会社などがプロジェクトに参加しています。くわしくはこちら

 そんな蒼姫ラピスの歌声に、一目惚れ(一聴き惚れ?)してしまったわけで、さっそく購入した次第です。
 でも、さすがにボーカロイドのソフトを使うのは初めてでしたので、最初はなかなか思ったような歌にならず、いろいろと工夫したり勉強したりして、ようやく様になるようになってきました。(動画サイトなどのボカロ曲を聞くと、みんなうまいなあと感心したりします)

 実際、自分自身でボカロ曲を作ってみて思ったことは、ボーカロイドとは、実際の生歌と比べるためのものや生歌のボーカルの代用では決してなく、それそのものが今までにはない、新たな音楽ジャンルなのだと思いました。(私の解釈としては、歌声型シンセサイザーといった感じでしょうか)

 そして、そんなボーカロイド音楽の中で、自分なりのスタンスとして、ニューエイジのエッセンスをベースにしたスタイルの作品を中心に、作り発表していけたらいいなと考えています。(もちろん今までのように、インストゥルメンタル音楽も手掛けて行きますが…)
 ニューエイジ的な曲調と、蒼姫ラピスの透明感のある歌声はピッタリだと思います。(今回発表した曲の中では、『月のメルヘン』がそのスタイルに近いと思います)
 また、ニューエイジ的な曲のみにとどまらず、さらに幅広い表現ができるようになりたいと考えています。

 今後も、もっとうまく“蒼姫ラピス”を歌わせることができるよう研究していきます。そして、芦達英季作品の新たな展開にご期待下さい!!

シベリウスの『フィンランディア』

7月になっても雨が続き、梅雨明けが待ち遠しいこの頃です。

さて、前回の記事でフィンランドについて書きましたが、
本日は、フィンランドの作曲家シベリウスの作品の中で、私がもっとも好きな
交響詩『フィンランディア』op.26を紹介します。

シベリウス:フィンランディア/タピオラ/ペレアスとメリザンド、他シベリウス:フィンランディア/タピオラ/ペレアスとメリザンド、他
(2009/07/16)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 カラヤン(ヘルベルト・フォン)

商品詳細を見る

(上記CDは、カラヤン盤のシベリウス名曲集)

 交響詩『フィンランディア』は、まさにシベリウスの傑作中の傑作として世に知られ、
私自身、大学在学中は、この曲のオーケストラ譜を使い楽曲分析をし(スコア・リーディングと言います)、作曲やオーケストレーションの勉強をしました。

 楽曲紹介的な文章はたくさん出ていますので、ここでは省略しますが、ダイナミックな部分と崇高で美しい部分の双方が、見事な旋律とオーケストレーションで表現された大傑作です。
 特に、中間部の素晴らしいコラール的な旋律は、フィンランドの第2の国歌と言われる、とても美しい旋律です。この部分だけ後年抜粋され『フィンランド讃歌』というタイトルで歌われています。

 あと『フィンランディア』以外のシベリウス作品で、私が好きな曲は、
『ペレアスとメリザンドop.46より“パストラーレ”』です。
 この曲を聞くと、フィンランドの美しい森や牧場の風景が目に浮かんでくるようで、牧歌的な安らぎを与えてくれる曲です。
(上記CDの“商品詳細を見る”をクリックし、Amazonのサイト内にて試聴できます) 

メンデルスゾーン生誕200年企画[クリスマスに聴きたいメンデルスゾーン作品]

 以前の記事にも書きましたが、僕が一番好きなクラシックの作曲家はメンデルスゾーンです。
そして、2009年はメンデルスゾーン生誕200年ということで、クリスマスに聴いてみたいメンデルスゾーンの名曲を紹介します。

(交響曲編)
交響曲では第2番『讃歌』と第5番『宗教改革』がおすすめです。

・交響曲第2番『讃歌』変ロ長調 Op.52
 この作品は、僕にとってとても思い入れのある作品で、僕の音楽人生を決定づけた作品だと思っています。
 じつは、大阪芸術大学在学時に、大阪芸術大学管弦楽団定期演奏会でこの曲が演奏された際、合唱団の一員として参加したのですが、生まれて初めてオーケストラ演奏に加わり大変感動したことを覚えています。そして、僕がメンデルスゾーン作品の研究をするきっかけになった作品でした。

 全4楽章のうち、第4楽章で合唱が加わるという『第九』型の曲で、発表された当時は大ヒットし(特にイギリスで)、非常に人気があったにもかかわらず、現在ではあまり演奏されることが少ない作品です。
 作品自体は、メンデルスゾーンらしい非常に美しいメロディーが多く、また壮大なスケールのある作品です。
 
・交響曲第5番『宗教改革』ニ長調 Op.107
 第二楽章と第四楽章がとくにおすすめです。第四楽章のコラール旋律の美しさは感動的です。

 この両作品とも演奏される機会は少ないのですが、もっと評価されるべき名曲だと思います。 
 
 演奏に関しては、メンデルスゾーン交響曲全集として名盤中の名盤との評価が高い、クラウディオ・アバド指揮ロンドン交響楽団のものを紹介しておきます。

メンデルスゾーン:交響曲全集メンデルスゾーン:交響曲全集
(2009/02/04)
ロンドン交響楽団 アバド(クラウディオ)、コンネル(エリザベス) 他

商品詳細を見る


(↓こちらは上記と同じアバド&LSOの輸入盤で、5つの交響曲の他7つの管弦楽序曲も収録したお買い得版です。ただし第2番『讃歌』の歌詞はなく、解説は英語です)
5 Symphonies 7 Overtures5 Symphonies 7 Overtures
(2002/05/14)
London Symphony Orchestra

商品詳細を見る


 アバド以外では、第2番はリッカルド・シャイーの演奏、第5番はL.バーンスタインの演奏のものもおすすめです。交響曲全集としてはカラヤン盤もあります。

(オラトリオ編)
 メンデルスゾーンはオラトリオを2作品作曲しています(『聖パウロ』と『エリヤ』、あと未完の作品で『キリスト』もあります)。
 この内、『エリヤ』はメンデルスゾーン作品の中でも、最高傑作の評価が高い大作です。

・オラトリオ『エリヤ』
 バッハやヘンデルに匹敵する対位法と、メンデルスゾーンならではのロマンチックなメロディズムが融合された、ロマン派最大の宗教曲です。No.20 Chor"Dank sei dir,Gotts"はとても好きな曲です。ほかにも美しいアリアがたくさんあります。その一方重厚な曲もありメンデルスゾーンのすごさが味わえる大作です。
 メンデルスゾーンが軽いサロン風の曲の作曲家と思いこんでおられる方は、ぜひ『エリヤ』を聴いてほしいと思います。評価が変わることと思います。

 演奏はサヴァリッシュのものを紹介しておきます。



(合唱曲編)
 メンデルスゾーンのコラール(合唱)作品は、隠れた名曲ぞろいです。
僕は讃美歌が好きで聴くたびにとても平安な気持ちになります。

・3つの詩篇 Op.78
・マグニフィカット Magnificat
・アヴェ マリア Op.23-2
・6つのアンセム Op.79

などがおすすめです。

 ベスト盤(合唱作品集)等もあるようですが、僕が愛聴しているコンプリート版(10枚組のBOX版)を紹介しておきます。



 今年のクリスマスはメンデルスゾーンの名曲に触れてみられてはいかがでしょうか。

ニューエイジミュージックとは 第4回 アーティスト特集:久石譲

 今までの回で、ニューエイジミュージックの概要について述べてきましたが、これから、数回に渡ってはニューエイジのアーティストのおすすめ作品などについて各回ごとに特集していこうと思います。

 今回の特集するアーティストは久石譲さんです。

 久石譲さんと言えばニューエイジのアーティストと言うよりも、映画音楽の作曲家、とりわけ宮崎駿監督作品の音楽で知られていますが、多くの曲でニューエイジ的なサウンドを有する作風を見せておられます。個人的には、80年代~90年代中ごろの作品が好きなのですが、現代音楽の一派・ミニマルミュージックをベースにしたサウンドと、久石さんならではのメロディズムを感じさせる作品が、オーケストラなどのアコースティックサウンドとシンセサイザーのサウンドを融合させた作風で作曲されていました。(00年代以降はシンセをあまり使用されなくなりました)

 主な例を挙げると、『ナウシカ』から『もののけ姫』に至る宮崎駿監督作品の6作品や『ふたり』『水の旅人』などの大林宣彦監督作品、『あの夏、いちばん静かな海』『キッズ・リターン』などの北野武監督作品などのサントラや、オリジナル作品にその作風が見受けられます。

 様々な映画やTV番組で親しまれている久石さんの楽曲ですが、最もニューエイジ色の強い作品は、NHKスペシャル『驚異の小宇宙・人体』シリーズの音楽だと思います。

 この番組は、『驚異の小宇宙 人体』(1989年)、『驚異の小宇宙 人体II 脳と心』(1993年)、
『驚異の小宇宙 人体III 遺伝子』(1999年)、と3部作として放映されたものですが、久石さんの作品の中で、最もミニマル的なシンセサウンドと宇宙的な神秘性を感じさせるメロディーが融合された傑作であり、ニューエイジミュージックの特色を語る上で代表的な作品であると思います。
 個人的に好きなのはⅠとⅢ・Gene(遺伝子)の音楽です。ぜひ、聴いてみてください!!









追記:ちなみに、僕と久石譲さんは誕生日が同じ12月6日です。 

ニューエイジミュージックとは 第3回

 今回は、ニューエイジミュージックと映像との関わりについて解説します。

 ニューエイジミュージックと映像音楽・映画音楽とは非常に密接な関係があります。
 ニューエイジを普段専門としているアーティストが映画や映像作品の音楽を担当したり、普段映画・映像音楽で活躍しているアーティストがニューエイジ色のあるアルバムを出したりするケースがとても多いです。また、映画・映像作品のサウンドトラックもニューエイジとして聴くこともできると言えます。

 前者の例としては、喜多郎(映画「天と地」「宗家の三姉妹」・TV「シルクロード」等)やヴァンゲリス(映画「炎のランナー」「南極物語」等)などが、後者の例としては、久石譲(アルバム「Piano Stories」シリーズ等)や岩代太郎(アルバム「All Alone」「Tact」等)などが挙げられます。

 ニューエイジは基本的にはインストゥルメンタル音楽であり、また映画・映像のサントラ・劇伴音楽も基本的にインストゥルメンタル音楽が中心であることから、ニューエイジミュージックの愛好家には映画音楽も好んで聴く方が多いようです。また、それぞれの音楽性も例えばメロディーを重視したものや情景描写した音楽が多く、非常に近いものがあると思います。

 TV番組のBGMに関しては、もっとも典型的なものを挙げると、NHKスペシャルの音楽はニューエイジミュージックであると言えます。実際NHKスペシャルはニューエイジ系アーティストの登竜門といえる番組で、NHKスペシャル(前身のNHK特集を含めて)の音楽を担当して、ブレイクしたり飛躍したアーティストは数多くいます。何人か例を挙げると、先述の喜多郎「シルクロード」「四大文明」の他、宗次郎「大黄河」、久石譲「驚異の小宇宙 人体」、加古隆「映像の世紀」、岩代太郎「海 知られざる世界」、東儀秀樹「宇宙 未知への大紀行」、センス「故宮」、姫神「ぐるっと海道3万キロ」、吉田潔「日本人 はるかな旅」など現在ビッグネームとなっている方たちがたくさん見受けられます。

 このように、ニューエイジと映画・映像音楽はとても関係の深いジャンルであると言えます。

                                                    

東儀秀樹著『雅楽 僕の好奇心』を読んで


 東儀秀樹著『雅楽 僕の好奇心』(集英社:2000年刊)を読みました。

 実は、大阪芸大の学生の頃、授業の一つで雅楽を習ったのですが、当時は雅楽と言うとマイナーなジャンルで、今でこそ有名な東儀さんもデビューして間もないころで、知る人ぞ知るといった感じでした。その頃に比べると雅楽の認知度はとても高くなったものだと思います。やはり、東儀さんの功績は大きいと思います。

 さて、その東儀さんの著作を読んだわけですが、これは集英社新書の一冊で、東儀さんのこれまで(2000年当時)の略歴と雅楽の解説、そして音楽に対する思い等が書かれてあります。

 雅楽の解説は、僕も知らないことがたくさん載っていてとても勉強になりました。

 そして、音楽に対する思いについては、とても共感できました。
 特にヒーリングミュージックに関する所で、

 「音楽はすべて癒しであり、ヒーリングになりうるわけだから、ヒーリングミュージックといわれることは僕の音楽が本来の音楽のあり方であるという証明のようなもので、うれしいことではある。ただし、ヒーリングミュージック製作者だといわれる筋合いはないという思いはある。僕が好きで作ったものが癒しになったり、ヒーリングになっているというだけであって、僕には、ヒーリングを目的に、とした覚えは一切ないのだから。人の癒しになればいいなとは思う。でも、癒されるはずだなんておこがましいことを考えたことはない。~中略~これからも自分が楽しめる“好きな音楽”を作っていきたいと思っているだけである。では、僕の好きな音楽とはどういうものかといえば、自分が優しい気持ちになれる音楽である。つまり、自分が聴きたいと思える曲である。」 
とありました。

 同感です。僕も同じスタンスで、これからも作曲していきたいと思います。

ニューエイジミュージックとは 第2回

 前回では、CD店での場所や主なアーティストについて説明しました。
 今回は特徴について説明します。

 ニューエイジミュージックの最大の特徴は、インストゥルメンタル(器楽演奏)音楽がメインのジャンルであると言えます。歌が入る場合も、ポップスや歌謡曲のように“歌詞”が重要な部分になるのではなくて、あくまで個性的なヴォイスサウンドとしての歌声が重要視されます。(つまり歌声も楽器の一つという考え方。例えば、エンヤやリベラのような透明感や、アディエマスや姫神ヴォイスのような民族音楽的なコブシなど)
 そして、全体的に穏やかでゆったりとした気分になれる音や、美しいメロディーを重視した作品が多いと言えます。
 また、リズミックな曲の場合でも、民族音楽的なリズムや打楽器を取り入れることが多いです。
 このように、ニューエイジミュージックは静かでメロディック、もしくはリズムが入っても決して激しいものではないという特徴が挙げられます(もちろん例外もあります)。こうしたことから、J-POPの曲をピアノソロにアレンジ・演奏したものや、クラシックの名曲をエスニックな楽器で演奏したもののCDなども、CD屋さんへ行くとニューエイジのコーナーに並べてあったりします。ニューエイジというジャンル分けが難しいとされると前回書きましたが、いかなるジャンルの音楽でもアレンジによって、ニューエイジミュージックとなり得るといえるからです。 
 また、よくヒーリングミュージックと同一視されますが、厳密には異なると思います。
 ヒーリングミュージックは、音楽によって精神を鎮め、心を癒すということを最大の目的にしていますが、ニューエイジミュージックは必ずしもそのような目的ではありません。あくまで音楽的に美しいメロディーを追求したり、いい音楽を作るということを大切にしています。このように音楽性で美を追求することの結果として、癒しの部分は付随されると考えます。ただ、音楽へのアプローチは異なりますが、それぞれの作品の音楽性自体は非常に近いものになっており、こうしたことからヒーリングとニューエイジは同じカテゴリーに分類されるのかもしれません。

 次に、ニューエイジミュージックのもう一つの特徴として、そのテーマ性が挙げられます。
 一般のポップスなどが、恋愛など普段の実生活に身近なことがテーマになることが多いのに対して、ニューエイジで主に取り上げられるテーマは、自然や宇宙、生命、もしくは歴史や古代文明、神話や文学といったテーマが主に扱われます。とはいえ、決して堅苦しいものではなく、あくまで聴きやすいメロディーや美しいサウンドで表現されています。

 ニューエイジミュージックとは、一言で言うと、自然・宇宙・歴史・文学などをテーマとして、透明感のあるサウンドや美しいメロディーで表現したインストゥルメンタル音楽、もしくはヴォイスサウンドと器楽による音楽と言えます。
                                                                                                 

『メンデルスゾーンの世界』を読んで


 今日は、本の感想を書いてみようと思います。
 
 さて、今僕が読んでいる本ですが、

      『メンデルスゾーンの世界』舩木元著:2008年文芸社刊
 
を読んでいます。(上にアマゾンの商品紹介を貼っておきます)
 僕はクラシック音楽をよく聴くのですが、もっとも好きな作曲家はメンデルスゾーンです。
 そして、今年2009年は、メンデルスゾーン生誕200年のメモリアルイヤーです。
 メンデルスゾーンと言えば、ヴァイオリン協奏曲やスコットランド交響曲、イタリア交響曲、真夏の夜の夢(なかでも結婚行進曲が有名)、無言歌集や歌曲「歌の翼に」などが知られています。
 でも、メンデルスゾーンの傑作は、かねてから、あまり知られてない宗教曲に数多くあると思っていました。例えば、交響曲なら第2番「讃歌」や第5番「宗教改革」、オラトリオ「エリヤ」や多くの合唱曲など素晴らしい曲がたくさんあります。
 僕はこれらの宗教曲に普遍的な芸術性と深い感動を覚えます。

 『メンデルスゾーンの世界』ではまったく同じ意見が述べられており、また、知られざるメンデルスゾーンの伝記や(本当にメンデルスゾーンの伝記はあまり出版がありません)、メンデルスゾーンと日本の意外な関わりなどが書かれており、メンデルスゾーン好きにとって素晴らしい本です。

ニューエイジミュージックとは 第1回

 僕の作曲しているニューエイジミュージックというジャンルについて、何回かに分けて連載記事風に紹介していこうと思います。
 ニューエイジミュージック(以下ニューエイジと略)はCDショップへ行くと、ニューエイジと記載されるほかに、ヒーリング、リラクゼーション、BGM、イージーリスニングといったジャンル名で呼ばれていることが多いです。多くはクラシックやジャズコーナーのとなりに並んでいて、厳密にはくわしいジャンル分けは難しいとされます。それはクラシックの曲をポップ風にアレンジしたものや映画音楽の名曲を集めたものなども、一緒に並べられたりしています。
 ニューエイジの代表的なアーティストとしては
(シンセ系アーティスト)喜多郎、姫神、センス、ヴァンゲリス、ヤニーなど
(映像・映画系アーティスト)久石譲、岩代太郎、千住明、杉本竜一、羽毛田丈史など
(ピアニスト系アーティスト)倉本裕基、加古隆、西村由紀江、アンドレ・ギャニオン、ジョージ・ウィンストンなど
(独奏楽器や民族楽器系アーティスト)葉加瀬太郎(バイオリン)、宗次郎(オカリナ)、東儀秀樹(雅楽)、ジャー・パンファン(二胡)、チェン・ミン(二胡)、ポール・ウィンター(サックス)など
(ヴォイス・ヴォーカル系アーティスト)菅井えり、エンヤ、アディエマス、リベラなど
(レーベル)ウィンダム・ヒル、パシフィック・ムーンなど
 が挙げられます。
詳しい特徴などは次回以降解説いたします。           
                                      
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プロフィール

アシタツ Ashitatsu

Author:アシタツ Ashitatsu
音楽家:作曲家、ヒーリング・ホイッスル奏者、キーボード奏者

【演奏楽器】
ティン・ホイッスル
ロー・ホイッスル
キーボード・シンセサイザー

1977年生まれ。
大阪府出身・在住。
大阪芸術大学音楽学科卒業。
大学卒業後、癒し系音楽(ヒーリング/ニューエイジ・ミュージック)の作曲活動を行う。
2012~2015年には、ボーカロイドを使った楽曲も制作。

現在、ヒーリング・ホイッスル(ケルト笛のティン・ホイッスル&ロー・ホイッスルによる癒し系音楽)の楽曲制作・演奏などを中心に活動中。

※メッセージ、お問い合わせ、ご依頼等ございましたら、下記メールフォームをどうぞご利用ください。

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